2017年度セミナー

今年度前期は金曜日午後2時からセミナーを行います。 このセミナーの他にも、毎週火曜日 15時から本郷理学部1号館447号室にて行われる統計力学セミナーにも参加しています。

日程 時間 講演者 タイトル・アブストラクト
4月14日(金) 14:00 蘆田祐人さん
(東大・物理・上田研)
Quantum critical phenomena under measurement backaction アブストラクト
4月28日(金) 14:00 小渕 智之さん
(東工大・樺島研究室)
複素半古典計算によるロシュミットエコーの解析と動的量子相転移 アブストラクト

第1回

講師:蘆田祐人さん(東大・物理・上田研)
日時:4月14日(金)午後2時〜
題目:Quantum critical phenomena under measurement backaction
アブストラクト:
Recent realization of quantum gas microscopy has offered the possibility of continuous monitoring of quantum many-body systems at the single-particle level [1,2]. In this talk, we ask how the measurement backaction influences on quantum critical phenomena in such a situation. By analyzing effective non-Hermitian Hamiltonians for interacting bosons in an optical lattice and continuum, we demonstrate that the backaction of quantum measurement shifts the quantum critical point and gives rise to a unique 1D critical phase [3]. We will also discuss exotic quantum critical phenomena in parity-time symmetric many-body systems [4], where we find the emergence of a new universality class and unconventional renormalization group flows beyond the Hermitian paradigm.

References:
[1] W. Bakr et al., Nature 462, 74 (2009).
[2] YA and M. Ueda, PRL 115, 095301 (2015).
[3] YA, S. Furukawa, and M. Ueda, PRA 94, 053615 (2016).
[4] YA, S. Furukawa, and M. Ueda, to appear in Nat. Commun. (arXiv:1611.00396).

第2回

講師:小渕 智之さん(東工大・樺島研究室)
日時:4月28日(金)午後2時〜
題目:複素半古典計算によるロシュミットエコーの解析と動的量子相転移
アブストラクト:
近年の実験技術の上昇に伴い、孤立量子系のダイナミクスに対する関心が高まっている。 関連する話題の内、本講演では、動的量子相転移と呼ばれる、波動関数の初期状態との オーバーラップ(ロシュミットエコー)に現れる特異性に関する話をする。

ロシュミットエコーは、分配関数と形式的類似があるが、実はそれよりも計算しづらい上に 物理的意義が不明確な量である。そのため過去の研究の多くは、可解模型の解析もしくは 対称性が良い領域からのスケーリング的議論に基づいて、一般的性質を類推する、という ものにとどまっていた。この技術的問題を解決すべく、最近我々は、ロシュミットエコーを 一般的状況で近似的に計算する手法を経路積分を通じた半古典計算に基づいて開発した[1]。 スピン系の経路積分がill definedなことと関連して、通常の半古典計算ではうまくいかないのだが、 力学変数を複素数に拡張し、更に境界条件への特殊な接続条件を導入することでこれらは解決された。

講演では、この手法の解説とそれを全結合強磁性イジングモデルに適用した結果を解説する。 近年、動的量子相転移を実験的に観測する試みが始まっているが[2]、可能であれば、実験や 量子エンジニアリングにおける応用についても議論したい。

[1] T. Obuchi, S. Suzuki, K. Takahashi, arXiv:1702.05396
[2] P. Jurcevic, H. Shen, P. Hauke, C.Maier, T. Brydges, C. Hempel, B. P. Lanyon, M. Heyl, R. Blatt, C. F. Roos, arXiv:1612.06902