研究室の方針(文責:羽田野)

当研究室は広い意味での物性理論、特に統計物理学の研究室です。 最近の研究テーマをキーワードでまとめるとすると
非平衡統計物理学
量子統計物理学(とくに非平衡量子統計物理学)
複雑系(複雑ネットワークや経済物理学)
といったあたりになります。 しかし、方針としては研究固有のテーマは設定せず、新しい分野を切り拓くような研究を目標にしています。 (そうは言っても何をやっているか気になるという方はこちら。) 既にあるテーマ(例えそれが魅力あるテーマであっても)を深める(後追いする)研究ではなく、他の人から後追いされるような研究を目指しています。
僕の前に道はない
僕の後ろに道は出来る
(高村光太郎「道程」より)

皆さんの中には、どこかで話に聞いたテーマを念頭に志望研究室を探しておられる方もおられるかも知れません。 しかし、「どこかで話に聞いたテーマ」は、おそらく既にかなり研究が進んでいるテーマでしょう。 それを今から研究しても他の人の後追いになる可能性が高いのではないでしょうか。 そのため当研究室では、「こういうテーマを研究している」と宣伝することは敢えてしていません。 新しい「道」をつくろうという意気込みのある方は是非、当研究室へどうぞ!

皆さんの研究テーマは基本的に皆さんご自身で選んでもらっています。新しいテーマに挑戦してもらうことを希望しています。 現在も、それぞれの学生が異なったテーマで研究しているため、非常にバラエティーに富んでいます。 私が研究したことのないようなテーマを、皆さんが勉強して私や研究室のみんなに教えてくれる、そして、私と二人で、あるいは研究室のみんなで議論し、アイディアを出しながら研究を盛り上げる。 それが理想とする研究の進め方です。

一方で、技術的なことはミッチリと指導いたします。 英文論文の書き方、学会発表の仕方、数値計算のためのプログラミングを始め、学会の申し込み方、論文の読み方のこつなど、細々としたことでもどしどし相談に乗ります。 研究完成までの「3つの壁」を乗り越えられるよう、丁寧に指導します。 具体的には「大学院で学ぶべきこと」をご覧下さい。

進学する方には次の2つの条件を望みます:

逆に、それ以外の技術的なことは丁寧に指導いたしますので、上の2つを兼ね備えている方には、きっと満足していただける研究室だと思います。 M1の頃からどんどん論文や学会発表できるように指導していくつもりです。我こそはという方の進学をお待ちしています。


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