研究室HP:http://qdot.iis.u-tokyo.ac.jp/


教員紹介HP:http://www.qdot.iis.u-tokyo.ac.jp/member.html?member=arakawa


研究テーマ:半導体ナノテクノロジーが創る量子ナノフォトニクス


研究内容:

半導体の世界では、電子の電荷やスピンが物質の性質の決定において重要な役割をはたします。ナノメートル級の構造を半導体において形成し、新しい物理現象を発見するとともに、新しい機能の創出をはかる研究領域が、半導体ナノサイエンス & テクノロジーです。量子ドットは、電子の 3 次元量閉じ込めを実現するナノ構造であり、しばしば、人工原子とも呼ばれます。量子ドットは、1982 年に荒川らにより提唱されたものであり、現在半導体物理学における重要な一研究分野を構築するとともに、量子ドットーザ、量子情報素子および高効率太陽電池など、さまざまな応用が期待されています。

荒川研究室は、岩本敏准教授の研究室と共同運営のもと、量子ドットやフォトニック結晶などのナノ構造を用いて、量子状態制御に関わる物性物理の理解を深めるとともに、新しい量子ナノフォトニックデバイスの開拓を図っています。また、全学組織である「ナノ量子情報エレクトロニクス研究機構」の中核的研究室として産学連携研究を推進するとともに、2010 年に始まった最先端研究開発支援プログラムで選ばれた我が国30 人の研究者の一人として、フォトニクスと LSI の融合を目指した研究に取り組んでいます。

学生や若手研究者の諸君には、サイエンスとエンジニアリングの両方の視座をもって、高い学術目標に向けて日々活発に研究に取り組むことを期待しています。研究室は国際性に富んでおり、イギリス、フランス、ポーランド、ドイツ、韓国、中国、タイなどからの学生や若手研究者が現在滞在しています。

荒川研究室は、「オリジナリティの高い基礎研究の探究」と「未来社会にインパクトを与える革新素子の開発」の両方を目指して研究を進めています。先端科学研究の取り組みは、スリリングで魅力的な知的活動ですが、実際には常に険しい道を登り続けることが求められます。しかし、小さな一歩を重ねれば、いつか必ず鮮烈な喜びに遭遇することができますので、それを楽しみにして頑張って下さい。しっかりした基礎学力と高い研究意欲を持つことが最も重要です。時間があれば下記 URL における私のインタビュー記事を読んでみてください。

http://www.nanonet.go.jp/japanese/mailmag/2003/026a.html

http://www8.cao.go.jp/cstp/nanoweb/arakawa.html


以下、主な研究テーマを示します。


 量子ドットの結晶技術の確立と電子・光・スピン物性の探究

 固体量子電磁力学研究と究極のナノフォトニックデバイスの実現

 ナノ量子情報デバイスおよび量子ドット太陽電池の研究

 光融合LSI実現に向けたナノフォトニクス研究