タイトル 「二次元融解現象の非平衡緩和解析」 概要 二次元剛体粒子系において、密度を上げていくと液相から固相へ相転移が起きる ことが知られているが(Alder転移)、二次元の位置秩序 を禁止する Mermin-Wagnerの定理によりその相転移の本質はいまだに明確ではない。 そこで、秩序変数の非平衡緩和過程を解析することで、臨界点及び 臨界指数等を調べた。その結果、Alder転移をKosterlitz- Thouless型として 予測するKosterlitz-Thouless-Halperin-Nelson-Young理論に 適合する結果を得た。 さらに粒度分散を持つ剛体円盤系の構造の安定性について調べた。 その結果、粒度分散が大きくなると、三角格子は不安定となり、 固体−液体相転移の様子が変わるとともに、分散により安定化される 新しい状態があることが示唆されたので、あわせて報告する。