「強磁場中におかれた非平衡2次元電子系による動的核スピン偏極」 内容 強磁場中におかれた2次元電子系では、電子スピンと核スピンの間に はたらく 超微細相互作用によって、核スピンが動的に偏極することが明らかに なってきた。 我々はこれまでに、(a)量子ホール系の端状態間非平衡分布、 (b)量子ホール遷移領域の 端状態-バルク状態間非平衡分布、(c)量子ホール効果ブ レークダウンによる非平衡分布 による動的核スピン偏極の実験をおこなってきた。本セミナーでは、 これらの強磁場中 2次元電子系の非平衡分布について解説し、それぞれの動的核スピン 偏極のメカニズム について議論する。 川村稔